トランプ氏、「一夜で」イランを壊滅させると警告 7日夜までにホルムズ海峡開放なければ

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画像説明, トランプ米大統領は、イランにおけるアメリカの作戦に北大西洋条約機構(NATO)が参加しなかったことは、長く記憶されるだろうと記者会見で述べた(5日、ホワイトハウス)
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世界のエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡をイランが事実上封鎖していることをめぐり、アメリカのドナルド・トランプ大統領は6日、イランが7日夜までに同海峡をすべての船舶に再開放することに合意しなければ、イランを「一夜で」壊滅させると警告した。

トランプ氏が求める「受け入れ可能な」合意には、ペルシャ湾を通じたエネルギーの自由な流通が含まれる。合意の期限は、米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)に設定されている。

トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で、イランの「理性的な」指導者たちが「誠意を持って」交渉していると信じているとしつつ、結果がどうなるかは依然として不透明だと述べた。

イラン側は、一時的な停戦案を拒否し、恒久的な紛争終結と制裁解除を求めている。

記者会見には、米軍制服組トップのダン・ケイン統合参謀本部議長とピート・ヘグセス国防長官が同席した。米軍は数日前に、イラン南部で撃墜された米軍のF-15戦闘機の乗員2人を救出している。

トランプ氏の発言の大半は、「勇敢な」救出劇に焦点を当てたものだったが、ホルムズ海峡の再開放についても言及。7日夜の期限までに実現しなければ、アメリカはイランのエネルギー・交通インフラを攻撃する可能性があると、トランプ氏は改めて警告した。

イランの「国全体は一夜で壊滅させられる。その夜とは、明日の夜かもしれない」と、トランプ氏は述べた。

さらに、期限が過ぎれば、イランは「石器時代」へと戻ることになるだろうとも述べた。

「彼らは橋を失い、発電所も失うだろう」

イランはすでにアメリカの要求を拒否している。それでもトランプ氏は、米・イスラエルの攻撃でイランの要人を相次いで殺害した後も、イランが誠意を持って交渉に臨んでいると楽観的な見方を示してきた。

「そのうちわかるだろう」とトランプ氏は述べた。

双方の協議に詳しい現地当局者は、停戦が実現しなければ、いかなる交渉も実質的な進展は見込めないとみている。

この当局者によると、イランでの通信遮断の影響で、イラン当局者とのメッセージのやり取りが難しくなっていることが、協議を複雑にしているという。

「イランにメッセージを伝えても、妥当な時間内に返答を得ることは不可能だ」、「返答が来るまでに平均1日ほどかかる」と、この当局者は述べた。

米・イランの協議をめぐっては、パキスタン、トルコ、エジプトが仲介に向けた取り組みに関わっている。

トランプ氏は米政権の今後の計画について、さらなる詳細はほとんど明らかにしなかった。「最善の計画」はあるが、メディアに漏らすつもりはないとした。

イランのインフラに対する意図的かつ継続的な攻撃は、戦争犯罪に該当する可能性があると、法律の専門家たちは警鐘を鳴らしている。

バラク・オバマ米政権で国家安全保障会議(NSC)の法務顧問を務めた人物は、BBCがアメリカで提携するCBSに対し、「すべての発電所を壊滅したり、民間人に対する威圧的な行動をほのめかして(他国の)政府を交渉の席に着かせようとしたりする、そうした類いの行為はすべて、完全に違法だ」と述べた。

トランプ氏は6日、会見に先立ち、アメリカの行為が戦争犯罪に該当する可能性について「心配していない」と述べていた。会見では、たとえ自分がイラン政府の打倒を意図していなかったとしても、イラン国民は「自由を得るために苦難を進んで受け入れる」だろうと主張した。

また、イランとの紛争中にアメリカを助けなかったとして、イギリス、NATO、韓国など主要な同盟国への批判を繰り返した。

「NATOにとって決して消えることのない汚点だ」とトランプ氏は述べ、アメリカはイギリスを「必要としていない」とした。

アメリカ中央軍(CENTCOM)が6日に公表した最新情報によると、イランとの戦争開始以降、米軍はイラン全土で計1万3000回超の空爆を実施している。