独ルフトハンザ、夏のフライト2万便を運休 燃料価格の高騰で
画像提供, Getty Images
ドイツの航空大手ルフトハンザは、燃料価格の高騰で多くの路線が「採算が取れなくなった」として、この夏、欧州内の短距離の2万便を運休する。21日に発表した。
ルフトハンザによると、この運休によってジェット燃料を約4万トン節約できる。大部分は子会社シティラインの路線だという。
この措置で、ヘリングスドルフ(ドイツ)、コーク(アイルランド)、グダニスク(ポーランド)、リュブリャナ(スロヴェニア)、リエカ(クロアチア)、シビウ(ルーマニア)、シュツットガルト(ドイツ)、トロンハイム(ノルウェー)、ティヴァト(モンテネグロ)、ヴロツワフ(ポーランド)の発着便が一時運休となる。
影響を受ける乗客に対しては、払い戻しか、傘下の航空会社(スイス航空、オーストリア航空、ブリュッセル航空、ITAエアウェイズ)の代替便への振り替えをする。
ジェット燃料の価格は、アメリカとイスラエルによるイランとの戦争が始まって以来、2倍に跳ね上がっている。中東全域で燃料の生産と輸送が停滞していることに起因している。
湾岸地域は航空燃料の主要な供給源で、欧州全体の輸入量でみると半分近くが同地域からのものとなっている。大部分はホルムズ海峡を経由して運ばれるが、アメリカとイスラエルの攻撃を受けているイランが事実上、同海峡を封鎖している。
欧州航空大手エールフランスKLMや米大手デルタ航空など数社も、一部の便を一時的に運休している。コスト増加分を利用者に負担させようと、運賃を引き上げている航空会社もある。
アナリストらは、紛争が続くなか、今後さらなる運賃値上げや運休が見込まれるとしている。
運休便の一部では、運休が恒久化する可能性がある。ルフトハンザは、欧州全域の運航スケジュールを再検討しており、今月内に詳細を発表するとしている。
供給不足への懸念
国際エネルギー機関(IEA)は先週、ヨーロッパで数週間以内にジェット燃料が底を突く恐れがあると警告した。
一方、イギリスの政府や航空各社は、現時点で供給の途絶は見られないとしている。
欧州連合(EU)は22日、輸送用燃料のEUの生産、輸入、輸出、在庫水準を追跡し、潜在的な不足を特定するための観測機関を設置すると発表した。
これにより、「高騰する燃料価格や燃料不足の可能性がEUの航空業界に与える影響を緩和できる」と期待を示した。
ルフトハンザは21日の発表で、「世界的な路線網、特に長距離路線については(利用者は)引き続きアクセスできる」と説明。「しかし、ジェット燃料価格の上昇により、これまでよりはるかに効率的になされることになる」とした。
ルフトハンザは先週、燃料価格の「大幅な上昇」と「労使紛争による追加の負担」を理由に、シティラインの閉鎖を加速させるとし、同社の旅客機27機を退役させると発表している。
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