世界最大のコンドームメーカー、値上げの可能性 イラン戦争の影響が続く場合

机に並んだコンドームのパッケージを前に、一つを手にとって微笑む男性。紺色のジャケットに水色のシャツを着て、眼鏡をかけている

画像提供, Reuters

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オズモンド・チア ビジネス記者

マレーシアを拠点とする世界最大のコンドームメーカー「カレックス」の最高経営責任者は21日、製品の原材料の供給がイラン戦争によって引き続き混乱する場合、同社は価格を最大30%、あるいはそれ以上引き上げると述べた。

カレックスのゴー・ミア・キアット最高経営責任者は、イランでの紛争開始以降、生産コストが急激に上昇していると、ロイター通信やブルームバーグに話した。BBCはカレックスにコメントを求めている。

カレックスは、年間50億個以上のコンドームを製造する。デュレックスやトロジャンといった世界的ブランドに製品を提供するほか、イギリスの国民保健サービス(NHS)をはじめ各国の公的医療制度にも製品を供給している。

米・イスラエルによる空爆に対し、イランがホルムズ海峡を通過する船舶を標的にすると脅して海峡を事実上封鎖したため、世界の石油供給は打撃を受け、世界のサプライチェーンに大きな混乱が生じている。

通常、世界の原油と液化天然ガス(LNG)の約2割が、この海峡を通過する。その他の石油化学製品もそこに含まれる。

カレックスは、ラテックスの保存に使われるアンモニアや、シリコーン系潤滑剤など、石油由来の原材料を多用している。

ゴー氏によると、今年はコンドームの需要が約30%増加しており、運賃の上昇や輸送の遅れが不足をさらに悪化させているという。

「世の中の情勢が良くない時には、将来が不確かで、来年も仕事があるかどうかわからないだけに、コンドームを使う必要性はむしろ高まる」のだと、同氏はブルームバーグに話した。

「今、子どもが生まれれば、養う口が一つ増えることになる」

米・イスラエルとイランの戦争は、世界のエネルギー市場を揺るがしている。戦争がその他の消費者向けのさまざまな商品についても、価格を押し上げていることが、コンドーム価格の急騰からもうかがえる。

新しい調査によると、戦争によって航空運賃も急上昇している。最安値のエコノミークラス航空券は、1年前と比べて平均24%高くなっている。

湾岸地域を通る貨物輸送の混乱で、肥料価格が上昇しているほか、コンピューターチップの製造に使われるヘリウムが不足している。

ボトル入り飲料水業界も、原材料の確保に苦しみ、圧力を受けている。

国連は今月初め、輸送コストの上昇により、砂糖、乳製品、果物の価格が上昇すると警告した。

ドナルド・トランプ米大統領は22日、イランとの交渉が進展するまで停戦を延長すると述べた。和平交渉の状況は不透明なままだ。