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メラニア・トランプ氏、異例の声明でエプスティーン元被告との関わり否定 被害者の公聴会求める
バーンド・デブスマン・ジュニア(米ホワイトハウス)
ドナルド・トランプ米大統領の妻メラニア・トランプ氏が9日、ホワイトハウスで記者団を前に声明を読み上げ、性犯罪者のジェフリー・エプスティーン元被告(故人)との関わりを否定した。また、自らと元被告を結びつけるような第三者の主張は「今日で終わりにする必要がある」と述べた。こうした声明の発表は異例。
メラニア氏は声明で、議会で公聴会を開き、エプスティーン元被告の性的人身売買事件の被害者に話を聞くことも求めた。
さらに、元被告がメラニア氏をトランプ氏に紹介したとするインターネットでのうわさについても否定。それらは「私の評判を傷つけようとする悪意ある行動」だとした。
今回の声明を出した背景は不明。
メラニア氏の事務所からは、事前にエプスティーン元被告について声明を出すことは示されていなかった。ホワイトハウスも、メラニア氏の声明発表がスケジュールに組み込まれた際、そのことについて説明しなかった。
メラニア氏は声明で、自らは元被告の被害者ではなく、元被告とは2000年に「偶然出会った」だけだとした。
そして、「エプスティーンによる被害者に対する虐待は一切知らなかった」、「私は一切、どのような形でも関与したことはない。私は参加者ではなかった」と述べた。
元被告の共犯者として裁判で有罪とされ、収監中のギレイン・マックスウェル受刑者についても知らないと主張した。
メラニア氏はまた、米司法省が公開した元被告関連の資料に含まれていた、自らと元被告の間で交わされた2002年の電子メールについて言及。単なる「何気ないやり取り」に過ぎず、「礼儀として返信」しただけだと述べた。
このメールとは、米誌ニューヨーク・マガジンに「G」の写真と共に掲載された「JE」の特集記事について、記事の内容と写真をほめて「G」に送ったメールのことだとみられる。「G」はマックスウェル受刑者のファーストネームの頭文字と思われる。メールの中でメラニア氏は、パームビーチに行くのが「待ちきれない」と書いていた。
さらに、「ニューヨークに戻ったら電話して」、「大いに楽しんで! 愛を込めて、メラニア」と記していた。
当該のニューヨーク・マガジンの記事では、トランプ氏がエプスティーン元被告について、「素晴らしいやつ」、「一緒にいるのが、とても楽しい」などと話していた。
トランプ氏はまた、「(元被告は)私と同じくらい美しい女性が好きで、その多くは若い女性だ」、「間違いない。ジェフリーは社交生活を満喫している」と記事で述べていた。
メラニア氏はこの日の声明で、議員らに対し、「被害者らが宣誓証言の効力をもって議会で宣誓下で証言する機会」を設けるよう求めた。
「女性一人ひとりが、もし望むのであれば、自らの話を公の場で語る機会をもつべきだ。そしてその証言は、議会の記録に永久に保存されるべきだ」とメラニア氏は主張。「そうやって初めて、私たちは真実を知る」と述べた。
エプスティーン元被告の事件をめぐっては、ここ数カ月で元被告との関わりについて新たな詳細が明らかになり、複数の著名なビジネスリーダーが辞任に追い込まれている。メラニア氏はこのことにも声明で触れた。
「もちろん、それで有罪というわけではない。それでも私たちは、真実を明らかにするために、オープンで透明な方法で取り組まなければならない」
メラニア氏は、記者団の質問を受け付けなかった。
声明発表から間もなく、連邦議会下院の監視委員会で最も影響力のあるロバート・ガルシア議員(民主党、カリフォルニア州)は声明文を発表。「私たちはメラニア・トランプによる公聴会開催の呼びかけに賛同する」とした。
そして、同委員会のジェイムズ・コーマー委員長(共和党)に対し、「ファーストレディ(大統領の妻)の求めに応じ、直ちに公聴会を予定する」よう強く訴えた。
エプスティーン元被告を告発したヴァージニア・ジュフレー氏(故人)の遺族のスカイ・ロバーツ、アマンダ・ロバーツ夫妻や、元被告の虐待を生き延びた人々(サバイバー)は、「(自分たちは)すでに訴え出て、告発の手続きをし、証言することで、並外れた勇気を示してきた」とBBC番組「ニューズナイト」で述べた。
「(被害者たちに)さらに行動するよう求めるのは責任転嫁で、正義ではない」と、被害者らは声明で主張。メラニア氏が「権力者たち」をかばっていると非難した。「権力者たち」にはトランプ政権の関係者も含まれる。被害者たちは声明で、トランプ政権が依然として、元被告関連の捜査資料を全て公開していないと批判している。
被害者らは、「サバイバーたちは自分の役割を果たした」、「今度は権力者たちが自分の役割を果たす番だ」と訴えた。
メラニア氏とエプスティーン元被告の関係をめぐっては、法廷闘争も繰り広げられている。
たとえば昨年10月にはイギリスの出版社ハーパーコリンズUKが、トランプ夫妻は元被告を通じて知り合ったとした「裏付けのない」記述を書籍から撤回すると発表した。同様に、米ニュースサイトのデイリー・ビーストも記事を撤回して謝罪し、「私たちの基準を満たしていなかった」とした。
マイケル・ウォルフ氏による著書「ファイア・アンド・フューリー(炎と激怒)」をめぐっては、元被告と関係のあったモデルエージェントを通してメラニア氏がトランプ氏と知り合ったという記述について、メラニア氏は著者ウォルフ氏と今も法的な争いを続けている。
メラニア氏は、10億ドル(約1600億円)の損害賠償を求める名誉毀損訴訟を提起。これを受けてウォルフ氏は、メラニア氏を反訴している。
メラニア氏は9日の声明で、「私と弁護団は、こうした根拠のない虚偽の主張と闘い、成功してきた。今後もためらうことなく、自分の確固たる評判を守り続ける」と述べた。
メラニア氏がホワイトハウスで声明を発表するのは極めてまれで、これまで数えるほどしかない。トランプ氏がホワイトハウスに復帰して以来、メラニア氏はあまり表に出ずに、影響力を示してきた。
メラニア氏の声明によって、司法省によるエプスティーン元被告の捜査と資料公開をめぐる世論の激しい論争が再燃する可能性が高い。
トランプ氏は、元被告と面識があったことを認めている。元被告のことを「気味の悪いやつ」だと思い、フロリダ州パームビーチにある自分の私邸兼リゾート「マール・ア・ラーゴ」から追い出したのだと主張している。
元被告の関連資料には、トランプ氏の名前が何度も出てくる。だが、不正行為があったことを示すものはない。