イラン代表のサッカー選手たち、戦争初日に爆撃で死亡の生徒たちを追悼
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サッカーのイラン男子代表チームは27日、トルコで行われたナイジェリアとの親善試合前、国歌演奏の際に黒い腕章を着け、児童用のスクールバッグを手に、イラン戦争の初日に起きた小学校への攻撃に抗議した。
地中海沿岸のリゾート地、トルコ・ベレクで行われたナイジェリア戦のキックオフ前、FCポルトやインテル・ミラノのストライカーだったメフディ・タレミを含むイラン選手らは、リボンが付いたピンクや紫のスクールバッグを手にしていた。
「選手たちは、アメリカ人がイランの学校で殺害した少女165人を追悼するため、スクールバッグを胸に抱いている」のだと、チームの広報担当はロイター通信に話した。
イラン当局によると、2月28日にはイラン南部の小学校が攻撃され、少なくとも168人が死亡した。そのうち約110人が子どもだったという。米メディアは、アメリカ軍が誤って学校を攻撃した可能性が高いと、米軍調査官が判断していると報じている。
イスラム革命防衛隊(IRGC)の施設に隣接する学校が被害を受けた攻撃について、イラン当局はアメリカとイスラエルを非難しているが、どちらの国も責任を認めていない。
国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は同日、国連人権理事会の緊急会合で学校攻撃について「体内を揺さぶるような恐怖を引き起こす」ものだったと発言。「恐ろしい被害に対する正義の実現が必要」だとして、アメリカに対し事実関係の調査を終了させ、結果を公表するよう求めた。
イランは、アメリカ、メキシコ、カナダで6月11日から開催されるワールドカップ(W杯)の出場国の一つだが、参加が疑問視されている。参加すれば、イランにとっては四大会連続のW杯出場となる。
イランはロサンゼルスでニュージーランドとベルギーと対戦し、その後シアトルでエジプトとのグループ最終戦を行う予定。
しかし、アメリカのドナルド・トランプ大統領は今月初め、イランの大会参加は「彼ら自身の命と安全にとって」「不適切」だと述べた。
イラン・サッカー連盟のメフディ・タージ会長は16日、代表チームはワールドカップ出場のためにアメリカへ渡航しないと表明。「トランプがイラン代表チームの安全を保障できないと明言した以上、我々がアメリカに渡航することは絶対にない」と、会長はメキシコのイラン大使館が運営するソーシャルメディア「X」のアカウントで述べた。
タージ会長は、イランがメキシコで試合に出ることを国際サッカー連盟(FIFA)と交渉しているとしたが、FIFAはその可能性を否定したもよう
イランは27日のナイジェリア戦は、2対1で敗れた。31日にはトルコでコスタリカとの親善試合を控えている。
今月2日には、オーストラリアで開かれていたサッカー女子の国際大会「アジアカップ」で、イラン女子代表チームの選手たちが国歌斉唱を拒否したため、イラン国営テレビの司会者から「裏切り者」と呼ばれる事態になった。
女子代表チームの7人は、抗議による報復を恐れ、当初はオーストラリアでの人道ビザを求めていた。しかしその後、5人は亡命の意思を撤回し、オーストラリアを離れた。選手2人はオーストラリアに残り、地元クラブで練習する様子がソーシャルメディアに投稿された。
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