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イスラエルがレバノンで大規模空爆、死者180人超 イランは停戦合意違反と強く反発
イスラエルは8日、レバノン各地で大規模な空爆を実施し、数百人を死傷させた。イスラエルとアメリカによるイランとの戦争をめぐっては2週間の停戦合意が7日に発表されたが、イスラエルは、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘は続けるとしている。イラン側は反発し、レバノンへの攻撃が止まらなければ強力に対抗するとしている。
イスラエルは、今回の紛争における最大規模の空爆を実施したと説明。10分間のうちにヒズボラの司令部や軍事施設100カ所以上を攻撃したとした。
空爆は、レバノンの首都ベイルートの南郊、レバノン南部、ベカー渓谷東部で実施された。
レバノン保健省は、少なくとも182人が殺害され、890人が負傷したと発表した。これらの人数は今後、増えるとみられる。
ベイルートの最も激しい空爆地点では、攻撃から数時間たっても、救急隊員たちが倒壊した建物で捜索活動を続けていた。がれきの中には、笑顔の家族の写真、服の切れ端、やりかけの宿題など、人々の生活が突然中断されたことを示すものがあった。
アブデルカデル・マフーズさんは、以前けがをしたきょうだいを訪ねていたところだったと、BBCに話した。
「遺体の一部がたくさんあった。傷つくのは人々だけだ。みんなどうすればいいのか。私たちは何もできない」
こうした状況に、イラン革命防衛隊(IRGC)は強く反発し、対抗する構えを示している。
イラン国営放送(IRIB)によると、IRGCは「誓いを破ったアメリカと、虐殺におけるシオニストの共犯者に対し、厳しい警告を発する」とのメッセージを発表。「愛するレバノンに対する侵略が直ちに終わらなければ、私たちは自らの義務を果たし、この地域の悪意ある侵略者らを後悔させる対応を実行する」とした。
イラン国営のイスラム共和国通信(IRNA)は、「誇り高きヒズボラへのいかなる攻撃も、イランへの攻撃だ。(イラン軍はイスラエルの)野蛮な犯罪に対し、強力な対応を準備している」とするIRGC関係者の発言を報じた。
ヒズボラは、報復する権利があると主張。停戦合意違反への対応として、イスラエル北部に向けてロケット弾を発射したと発表した。
イランの支援を受けるヒズボラは、イスラエルと数十年にわたり紛争状態にある。イランの最高指導者アリ・ハメネイ師が殺害された後は、報復としてイスラエルにロケット弾を発射するなどした。ただ、アメリカとイランの停戦合意が発表されてからは、攻撃実施の声明を出していなかった。
ヒズボラはまた、レバノンで避難している家族らに対し、正式な停戦発表を待ってから自宅に戻るよう警告した。
一方、レバノン大統領府は、「レバノンを地域の和平に組み込むための努力」を続けると表明した。
レバノンの位置づけで相違
アメリカとイランの停戦合意をめぐっては、仲介したパキスタンが、レバノンでの紛争も停止の対象だとしている。
これに対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、レバノンは対象外だとの考えを表明。その後、今回のレバノン攻撃を実施した。
アメリカのドナルド・トランプ政権のキャロライン・レヴィット報道官も、レバノンは停戦合意の対象ではないと述べた。
レバノン保健省によると、今回の戦争が始まって以降、同国では戦闘員と民間人を合わせ1700人以上が殺害されている。うち少なくとも130人は子どもだという。
イスラエルは、ヒズボラの戦闘員を1100人近く殺害したとしている。
レバノンでは全人口の2割にあたる120万人以上が避難を余儀なくされている。その大半はシーア派イスラム教徒のコミュニティーの人々となっている。