米労働長官が辞任、1月に「公務中の不正行為」報道
画像提供, Getty Images
グレイス・イライザ・グッドウィン
米ホワイトハウスは20日、ロリ・チャヴェス=デリーマー労働長官(58)がトランプ政権を離れ、民間部門の職に就くと発表した。
労働省は労働法を所管し、失業給付金を管理する。そのトップをめぐり、数カ月にわたり不満の声が高まっていた。
報道によると、チャヴェス=デリーマー氏は、不正行為を行っていた可能性について内部調査を受けていたとされる。
チャヴェス=デリーマー氏は20日午後、労働長官を辞任するとソーシャルメディアで発表。
「ビジネスと労働の間の溝を埋め、常にアメリカ人労働者を最優先するというトランプ大統領の使命を前進させる上で、我々が大きな進展を遂げたことを誇りに思う」と投稿した。
チャヴェス=デリーマー氏は投稿の中で、トランプ政権で自身が担ってきた仕事について言及。「このAI(人工知能)時代に労働者が活躍できるよう」備えたことや、医薬品価格の引き下げ、「退職後の保障」促進などを例に挙げた。
そして最後に、「ありがとう、トランプ大統領。この政権での私の任務は終わりを迎えるが、私がアメリカ人労働者のために闘うことをやめることを意味するわけではない」と書いた。
ホワイトハウスのスティーヴン・チャン広報部長は、チャヴェス=デリーマー氏について、労働長官として「アメリカ人労働者を守り、公正な労働慣行を実施し、米国民が生活を向上させるための新たな技能を習得する手助けをする」という「驚くべき仕事」を成し遂げたと述べた。その上で、キース・ソンダリング労働副長官が長官代行を務めることになると、明らかにした。
第2次トランプ政権では閣僚の交代が相次いでいる。ドナルド・トランプ大統領は3月、同政権の移民取り締まりを主導していた国土安全保障省のクリスティー・ノーム長官を解任。4月には、トランプ氏の長年の盟友だったパム・ボンディ司法長官を解任した。
「不正行為」疑惑
米紙ニューヨーク・ポストは1月、労働省の監察官(独立した弁護士)がチャヴェス=デリーマー氏の職場での不正行為について調査を開始したと最初に報じた。
同紙によると、チャヴェス=デリーマー氏は勤務時間中にオフィスで飲酒したり、自分が訪れたいと思っている場所への出張を組むよう職員に命じた「不正出張」を行っていたとされる。
本人は不正行為を否定している。
労働省関係者は20日、BBCがアメリカで提携するCBSに対し、労働省監察官から「コメントすることはない」と述べた。この関係者は、調査が実際に行われているのかや、行われている場合の進捗状況については答えなかった。
さらに、複数の消息筋はCBSに、チャヴェス=デリーマー氏の夫で麻酔科医のショーン・デリーマー氏は、労働省の女性職員2人から不適切な身体接触があったと訴えられたことを受け、今年初めに首都ワシントンの労働省本庁への立ち入りを禁止されたという。デリーマー夫妻は麻酔管理会社や複数のクリニックを共同で設立している。
女性2人のうち1人は、昨年12月に警察に被害届を提出した。しかし、連邦検察は防犯カメラ映像などを検討した結果、デリーマー氏の起訴を見送ったと、CBSは報じている。
デリーマー氏の弁護団は、この疑惑を否定している。
首都ワシントンのジャニーン・ピロ連邦検事は当時、「犯罪をうかがわせるものはない」と述べていた。
チャヴェス=デリーマー氏は過去に、オレゴン州選出の下院議員を1期務めたほか、同州の小さな町ハッピー・ヴァレーの町長を8年間務めていた。
トップ記事
注目の記事
このコンテンツは開けません