インドの留置施設で親子死亡、警官9人に死刑言い渡し ロックダウン違反で拘束後「容赦なく暴行」と裁判所

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画像説明, 親子が留置施設で死亡した事件は、警察の残忍な行為に対する大規模抗議を引き起こした。画像は死亡した男性のひつぎを取り囲んで撮影する住民(2020年、タミル・ナドゥ州)
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インドで2020年、新型コロナウイルス対策のロックダウン措置に違反して店の営業を続けたとして警察に拘束された親子が、数日後に留置施設で死亡した事件をめぐり、インドの裁判所は6日、警官9人に死刑を言い渡した。

死亡したのは、P・ジェヤラジ氏(58)と息子のベニックス氏(38)。2人は、ロックダウン下で携帯電話店の営業を続けた疑いで警察に拘束され、数日後に南部タミル・ナドゥ州の留置施設で死亡した。

裁判官は6日、2人は互いの目の前で、服を脱がされて容赦なく暴行されたとし、明らかな職権乱用の事件だと指摘した。

そして、「彼ら(警官)は殺害する意図をもってこれを行った」と述べた。

警官9人は先月、殺人罪で有罪判決を受けた。量刑などについて上訴する権利がある。

「非武装の人たちを襲った」

裁判官はこの日の量刑言い渡しで、被告の警官らについて、「非武装の人たちを襲った。許されるべきではない。年齢や家庭環境を理由に、減刑すべきではない。彼らは全員、教養がある」と述べた。

ジェヤラジ氏とベニックス氏の残忍な死をめぐっては、10人の警官が逮捕された。うち1人は、2020年に新型コロナウイルスに感染して死亡した。

この事件はタミル・ナドゥ州で抗議行動を引き起こした。州議会の野党議員らも街頭に繰り出した。

野党指導者ラフル・ガンディー氏や、インドのクリケット界のスター選手シカール・ダワン氏らは、ソーシャルメディア上で、死亡した2人に対する正義の実現を訴えた。

父子の死によって、インドにおける警察の残忍な行為に再び注目が集まった。

複数の人権団体によると、インドでは毎年、数百人が身柄を拘束されている間に死亡している。容疑者から自白を引き出すための拷問や虐待が、警察活動の一部になっていると、団体は指摘する。

今年初めには、複数の国連専門家が、国際的な人権基準に沿って警察活動を近代化するための大改革を行うよう、インドに求めた。